南部鉄瓶:南部鉄器・南部鉄瓶の使い方 お手入れ

南部鉄器の取扱いとQ&A

南部鉄器の取扱い

1.一般の鉄器御使用後は出来るだけ早く洗って乾燥してください。

長時間調理したものを入れておくと食品が黒くなります。鉄は本来水と交り合えば錆びる性質があります。ある意味ではこれは欠点かもしれません。しかし、この欠点以上の利点を持っております。チョットしたコツで楽しくご利用いただけます。ポイントは濡らしたまま放置しないこと!つまり、ご使用後はできるだけ早く乾燥して保管することです。鍋等は調理後素早く洗って弱火にかけ乾燥してください。

2.茶の湯釜・鉄瓶の御使用法

鉄瓶・釜で一番の注意は金気(かなけ)の予防です。金気とは、沸したお湯が赤褐色に濁ったり表面に油様にキラキラした状態を云います。この金気予防の為独特の仕上げを施しております。しかし、中に水を入れたまま放置しておりますと、金気が出るようになり再処理しなければなりません。

3.次に述べる点を充分にご確認ください。

鉄瓶・釜は御使用後、内部の水をあけ弱火で内部の水分を乾燥してください。ただし、沸騰したお湯をすぐに空けられたときは、そのまま蓋を外しておきますと、余熱で乾きます。その際、「内部には絶対手を入れて擦ったりしない」で下さい。内部にはお使いはじめから赤い斑点が出、また、全体に広がってまいります。これは、錆とは違います。気になさらずお使いください。時間と共にカルシウム分が付着してぼけてまいります。これが、一層、味を良くいたします。出来るだけ毎日のご使用をお勧めいたします。

内部の様子をご覧ください。

吹き(鋳込)が終わり、型から出したばかりの物。まだ、金気処理されていません!

上の写真と違いがわかりますか?「かなけ止め」工程が終わった物。完成間近の内部。

理想的な状態で約30年使用した鉄瓶の内部です。このように赤い斑点や全体が褐色になっています。しかし、水のカルシウム分が着して、やや白っぽくなっています。この様になりますと、一層お湯の味が良くなります。赤くなっただけでは、気にせずにお使いください。金気(カナケ)さえでなければ、一向に構いません。

4.灰皿

タバコの灰や脂が底に付着すると、湿気をよび錆びやすくなりますので毎朝湯洗いしてフキンでよく拭いてご使用下さい。

Q&A

Q.1《本当に健康に良いの?》

A:本当ですよ。鉄瓶で沸かしたお湯や鍋で調理した料理には体内にほとんど100%吸収される2価の鉄が溶出されます。(岩手大学研究室で実証済)又、鉄分はアルツハイマー痴呆症の予防にも有効だと言われております。更に、静岡県お茶と水研究会の実験で鉄瓶で沸騰したお湯は100%塩素分が除去されることが判明しました。
(注)急須のようにホーロー加工した製品は鉄分が溶出されませんのでご注意下さい。
急須はほぼ100%ホーロー加工がされています。

Q.2《取扱いが面倒なのでは?》

A:鉄は、濡らしておけば錆びるのは当然です。錆びないのは鉄でありません。この性質を上手に使いこなすコツは、水で濡らしたまま放置しない事。ただこれだけです。鍋類は、御使い後なるべく早く洗剤でスポンジ洗いし弱火で乾かして下さい。オイルなど塗る必要はありません。鉄瓶は、同じように内部を乾かして保管して下さい。熱いお湯ですと水を空けて蓋をはずしておけば、余熱で乾きます。
(注)絶対に内部には手を入れないこと!内部をこすらないこと!

Q.3《鉄瓶・釜の内部が赤くなりましたどうすれば良いの》

A:鉄瓶や釜は使い始めて2~3週間すれば内部に赤い斑点が生じます。これを、直ぐ錆びたと言ってタワシ等で洗う方が多くいらっしゃいますが、決して内部はいじらないで下さい。やがて内部全体が赤くなり更にやや白っぽくなります。ここまで使い込むとお湯の味はいっそう美味しくなります。沸かしたお湯が澄んでいれば(金気が出ない)一向に気にせずお使い下さい。 長年使用した鉄瓶の内部の写真を掲示しました。ご参照下さい。

Q.4《鉄瓶のお湯が赤く濁るのは?》

A:赤く濁ったり、表面に油様にキラキラする状態を金気(カナケ)と言いこれは不都合なことです。毒では有りませんが、味が悪くお茶を入れると黒くなってしまいます。盛岡で生産される鉄瓶は金気が出ない様、特殊仕上加工処理をしております。安心して御使い戴けます。但し、内部を濡らしたまま放置しますと金気が出るようになりますので、使用しない時は必ず乾かしておくこと。又、使用につれて内部に赤く斑点が出てきますが、何ら異常ではありません。手を入れてこっすたり絶対なさらないで下さい。
(注)長年使い込むほど、内部に水のカルシュウム分が付着して一層お湯の味を良く致します。毎日のご使用をお勧め致します。かえってその方が長持ちします。

Q.5《熱源は何でも良いのか?》

A:何でも結構です。たとえば、ガス、炭、囲炉裏の薪火、ストーブの上、等。但し、気をつけていただきたいのは、ガス火です。現在一番のお勧め熱源は電磁ヒーター(IH)です。電熱ヒーターも勿論結構です。ガス火(コンロ)をご使用の際は次の点にご留意下さい。

  1. 弱火で使用のこと。
  2. できれば、ガス用の網を使用(直火でなく)
  3. 乾燥する時は空焚きに充分注意すること(火力が強すぎに注意)

Q.6《何故、価格がこんなにちがうの?》

A:値段は次の4点で決められます。

  1. 作者の技量
  2. デザインと製作意図による工程の難易度
  3. 一品作か量産品か
  4. 材質の違い(砂鉄か銑鉄か)

鍋類や灰皿等生型生産品は機械化が進み大きな差はございません。しかし、伝統工芸品の釜や鉄瓶はその工程が殆ど手仕事のクラフト製品です。このため、上記の点で10~20倍もの大きな差が生じます。例えば、絵画の作者による値段の違いを参考にお考えください。

Q.7《鉄瓶と急須は大きさが違うだけで同じ物でしょうか?

A:鉄瓶と急須は形は似ておりますが、全く別物です。鉄瓶は、お湯を沸かす道具です。そのお湯が、金気が出ずに鉄分補給が出来るような加工仕上げ処理を施しております。この処理を完全に行うために¥20,000前後以上の価格になります。(最近この処理をしない安価な粗悪品が出回っております。)急須は制作方法が鉄瓶とは異なります。防錆処理はホーロー加工です。(安価に出来る工法)従って、鉄分補給には全く、効果がありません。又、直接火にかけることは避けてください。用途は下記のような利用法です。

  1. 急須として
  2. お酒の燗瓶として(火にかける時は、間に網をおいて間接的に温めること)
  3. 土瓶むしの土鍋として(火にかける時は、間に網をおいて間接的に温めること)
  4. 装飾品として

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